ストーリー

先天的に重度の心臓病を患っている青年・丘嶋紅朗。
彼には幼なじみの少女・咲友菜がいた。 彼女は紅朗の主治医である芹佳医師の娘。
幼い頃から芹佳の病院に通っていた紅朗は、いつしか咲友菜とお互いに意識し合う関係になっていた。

そんなある日、紅朗は芹佳と咲友菜の会話から、自分が 20歳まで生きられないことを知ってしまう。
自身の寿命を知り落胆する紅朗だったが、最期に悔いを残すまいと咲友菜に想いを告げることに。
お互いの想いは知っている仲。　……だが、告白への返答は無残なものであった。


「お゛あ゛あ゛あ゛あああああああああーーーーッ!!」

いてもたってもいられず、咲友菜のもとから走り去る紅朗。
高鳴る鼓動、速くなる脈拍。 発作の前兆が起きても、それでも紅朗は街を駆け抜ける。


「ククク……！　そうかい、そうかいッ！
　こんな屍同様の身体から放たれる精は受けられないってことか……ッ！
　俺はもう死んだも同じってことかッ!!　だったら……だったら、証明してやるよッ！
　俺がまだ生きてるってことを！　俺の精が、まだまだ生を望んでいるってことをなッ！」

――その瞬間、レイプ魔・丘嶋紅朗が誕生した。

生と死の狭間で喘ぐ青年が辿り着いた最後の境地。 それは、己の命を削って生殖行動を繰り返すレイプ魔への道……
果たして紅朗はその道を渡り切り、自身の生を証明することができるのか。
それとも、志半ばでその命の灯を消してしまうのか。

これは、“死” に取り憑かれた者たちの物語である――